黒木陽子「私はこんな海外ドラマを見てきた」
vol.19 アメコミ基礎教養

今回はこれ!マーベル・シネマティク・ユニバースです。vol.11でご紹介した『ビッグバン・セオリー』でオタクの主人公たちがアメコミの内容について度々話すので、これは見なければなるまい。と思っていたのと、入ってる動画配信サイトでキャンペーンをやっていたので。フェーズ2まで見ました。(「ガーディアンズオブギャラクシー」は期限までに見られず)こういう、数珠つなぎで知るのが一番楽しいですよね。

さてさて。アイアンマンとか、キャプテン・アメリカとか、アベンジャーズとか、ちょろっと聞いたことある方もいるかと思います。簡単に説明すると、マーベルというアメコミのレーベルのそれぞれのヒーロー達が、一つの世界で描かれるぜ!それぞれが主役のものもあればみんな集合するやつもあるぜ!というシリーズなのです。

で、半ば義務のように観ました。



観る前はアメコミのヒーローって、たぶんきっとみんな「愛国心だぜ!正義だぜ!善は勝つぜ!」って感じだと思ってたのですが、そんなことなくてですね、元は科学者だったり虚弱体質で徴兵拒否をくらうほどだったり離婚された無職の父親だったりと、どっちかというと「マイナーな人寄り」で、それが事故や人体実験やらで強くなるけど元々のコンプレックスもあるもんでうんぬん…と、ドラマに厚みを持たせていました。あと、いけ好かないイケイケタイプはかならず挫折するし。

特にキャプテン・アメリカに対しては「けっ!こいつ太平洋戦争の時、日本人ボコボコにするキャラクターでプロパガンダに使われとった奴やろ!」とかなり嫌いやったんですが、映画を観てガラリと印象が変わりました。ハリウッド恐ろしや。
だって、対ナチス戦と言ってはいるものの、本当の敵は架空の「ヒドラ」にしているし、日系人が味方にいるしで、すごーく配慮しているんですもん。すごいわぁ。その徹底ぶりが恐ろしい。(わざわざ日系人出さんでええやん、と思いません?)

あと、アイアンマンは元軍事産業の大富豪だという設定でして、軍事力とはなんだ?といちいち思うようにできてます。アイアンマンだけでなくて、だいたい大きな力を持つことが争いを生んでいて、時事的にも「なんだかなぁ」と思えますよ。

まあまあ基礎知識は付きましたので『ビッグバンセオリー』もよりいっそう楽しめそうです。そして、これで心おきなく海外ドラマ「エージェント・オブ・シールド」を観られるぞ!
(「エージェントオブシールド」は、ヒーロー達の活躍の裏側を描いています。宇宙人との争いの後始末をしたりしてる。どっちかというと、こっちが楽しみやわ)