黒木陽子「私はこんな海外ドラマを見てきた」
vol.18 ベタな展開を求めて

こんにちは。暑いですね。皆様はいかがお過ごしでしょうか?私はついこの間『ダウントン・アビー』の最終回を見終わりました。
第一次世界大戦を挟んでのイギリス社会の大きな変化を貴族・労働者階級それぞれの視点から描いていて、本当に素晴らしいドラマでした。
最後まで見ていると「良心」や「寛容さ」が大切だよ、というふうに描かれていて、これが『ゲーム・オブ・スローンズ』の世界だったらみんな死んでたな、と思うことしきりでした。(ちなみに『ゲーム・オブ・スローンズ』は「この人良心がありそう!」という人がすぐ裏切ったり死んだりするドラマです)マギー・スミス、最高です。

それはまた後日ゆっくり振り返るとしまして。

今回はですね、最近とあるアニメを見ていて、とある「ベタ」な展開に気がついたのでそのことを書きたいと思います。
見ているアニメは、これ!



『弱虫ペダル』
アニメ好き高校生坂道は、秋葉原に自宅から自転車で通ううちに、自転車を漕ぐのがすごく早くなっていた。坂が得意なクライマー型自転車としての才能を開花させた彼は、なんやかんやあって高校の自転車競技部に入り、インターハイにチーム戦メンバーとして選ばれる。インターハイは3日間。先輩や同学年の仲間と一緒に箱根の山を超える。ライバル校に勝ち抜き、チームのジャージをトップでゴールに届けることができるのか?!

西田シャトナーさんが舞台化の演出をされているなぁ・・・など、色々知っていたのですが自転車競技にあまり興味が持てず、見ていなかったのですが、『ちはやふる』*が面白くて、同じような青春ものはないだろうかと探していて見始めました。

そしたら、ちょー面白い!
ガラスの仮面的な「自信のない奴が実は才能のある」主人公。そして、ベタに個性的な(語尾が変なやつ・クールなやつ・方言・不良・色男・でかいやつ)面々とその過去。そして自転車競技に関する豆知識。王道が大好きな私は、すっかりハマってしまって、面白いなぁと思ったのでした。
ああ。「ベタ」最高や!



そして、気がついたのです。
これは「アメリカズ・ネクスト・トップモデル」だ!と。(トップモデル志望のモデルたちが毎回課題をこなし、一人づつ脱落させられ、最後の一人が優勝者となるアメリカのリアリティショー。vol.16参照)

インターハイの試合も最終盤になると、他校のライバルたちや同じチームの先輩たちが次々脱落していくんですが、そのたびに過去を振り返ったり仲間に気持ちを託したり、家族のことが出てきたり、嫌なやつもいい奴になったり・・・。

ああ、そうだ、こういうベタな展開もあったなぁ・・・と、ハッとさせられたのでした。
おすすめです。車田正美的世界観を求める方は、ぜひ。