黒木陽子の『あたらしい行事』9月編


クリスマスや節分はもう古い!黒木が次々とあたらしい行事を考えていきます。めざせ!ハロウィン!!

9月17日
チケット供養

「金返せ!」と感じた演劇や映画、コンサート、展覧会などのチケットに虫眼鏡で光を集め穴をあけることで供養し、今後は面白いチケットが手に入るよう、太陽神に祈る日。また、海苔巻きやおにぎりなど海苔を使った料理を食べる。



<由来>
とある閉鎖寸前の劇場が公演終了後、客入りが悪かったために大量にチケット原券を余らせてしまい、処理に困ったあげく、屋上にて燃やした。その煙を見た通りがかりの町の人たちが「今度の舞台の仕掛けはすごい」と勘違いしたため、次公演では満席になり、劇場は閉鎖を免れることになった。以降、その劇場では毎年9月に余ったチケットを燃やすようになり、その火であぶった海苔を食べると「ハズレ舞台」から身を守ってくれると信じられるようになった。

その後、街中での焼却に対する批判(ダイオキシン等の問題)と、芸術の神→太陽神アポロンとの関連性から、なぜかチケットを虫眼鏡で炙って穴をあけるという行為に変わっていった。
「芸術の神の火で焼いてもらうほどひどい舞台」という侮辱の意味にとられかねないため、舞台などの関係者が本物のチケットを使うことはなく、「チケット供養」専門に販売されているダミーのチケットを使うことが多い。
また、普段チケットを購入したりしない人々もダミーのチケットを使用するが、チケット供養に出すチケットもないほど潤いの無い生活をしているのか、と哀れみを買うため、ほとんどの人が無理やりにでも何かチケットを購入して舞台芸術や、展覧会、映画館へ一年に一回は足を運ぶようになった。

<その他>
近年の電子チケット化の流れにより、この行事が消える、とする専門家も多い。
また、この記事を読んでチケットっていいな・・・と思った人は、平日、KAIKAの上のAKIKANにくるか、衛星団員に頼むとニコニコ顏で、1枚1700円~2300円程度の現金と引き換えにチケットを渡してくれるという。

チケットはいらないな、という方はこちらから。
http://peatix.com/event/87496