『あなたの知らない三国志の世界』
 第十四回「ユニット美人の三国志とはいったい何だったのか6」

 2013年の5月〜11月にかけて半年かけてやったユニット美人の三国志vol.0〜4。

 この連載では、せっかく半年かけて作ったんだからそのままにしておくのはもったいない。という省エネ精神から、作品について語っていこうと思います。自分で自分の作品解説なんて、どうなんだい、それなら芝居にするなよ…というようなことを書いていきますので、そういうのが嫌な人は読まない方が良いがと思います。

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その6:あの壁を壊すのはあなた2
○戦争への過程2
 さて。戦闘機、みなさんは好きですか?私は好きです。
 佐世保の港に並ぶ軍艦にも心がときめくし、サードハンドの買い出しでミリタリーショップを覗いても「私、こういうファッションに身を包んでみようかしら!」と、思ってしまう自分がいます。

 余計な装飾を省いて、まるで身につけるだけでストイックになれるようなデザイン。耐用性もありそうだし、使う人のことを考えて作られていそう。これぞ機能美。美しい。私は戦争は嫌だなあと思うけれど、美しいと思います。

 一方で、軍用でも「うぇー!嫌い、これ、嫌い!」と、なったものもあります。
 それは、無人戦闘機と無人マシンガン。

 自分は安全なところにいて、人の上に銃弾やらをぶちこむ。なんだそれ。
 直感的に「卑怯なり!」と、思うからなのか。人の命のかかっていない軍用のものの醜さといったらない。また、そんなものが出現すると、戦争がよくわからないことになってくる。そんなことするなら、どっちも無人同士で、どうせならば人や物を破壊する現実世界を離れてバーチャルな上で決着をつけたらよろしいのだ。人の命を脅かす必要がどんどん薄くなってくる。
 ということは、命がかかっているから軍用のものは美しく感じるのでしょうか。

 『あの壁を壊すのはあなた』で周瑜をアイドル提督にして、命をかけたカリスマ武将に仕立てあげたのにはそういうところを描いてみたかったからです。
 そして、「命のかかったものに人は惹かれる。」そういう気持ちを簡単に否定したくないなあとも思います。簡単に否定して、目をつぶってしまったら、何かが変わった時に見逃してしまうような気がするのです。

 さて次回は『あの壁を壊すのはあなた』のまとめです。まとまるのかな。わからない。がんばります。